二度目の結婚は、溺愛から始まる
「今日は、俺と紅の結婚式に集まってくれてありがとう。改まった挨拶は苦手だけど、二人で誓いの言葉を読み上げるので、証人になってください」
蒼がいつもと変わらぬ調子で告げると、ゲストたちは「了解」の拍手を返した。
二人は軽く頷き合い、声を合わせて「誓い」の言葉を述べる。
『楽しいことは二倍に、辛いことは二分の一になるように、二人で力を合わせること』
『恥ずかしがらず、面倒くさがらずに、お互いに素直な気持ちを伝えること』
『これまで自分たちを支えてくれたすべての人に感謝し、自分たちもまた、誰かの支えになれるように人との繋がりを大切にすること』
『それから……わたしたちは、』
『お互いがお互いにとって、』
『よき友人であり、』
『ときどきは憎たらしいライバル! であり……』
『愛する恋人であり、』
『人生を分かち合う夫婦であり、』
『固い絆で結ばれた家族であり、』
『世界にひとりしかいない、かけがえのない存在であることを忘れません』
シンプルな言葉を連ねた二人は最後に力強く宣言し、指輪を交換するとお互いの頬にキスをした。
「キスは唇にするものだ!」とちょっとしたブーイングが起きたけれど、蒼は顔を真っ赤にする紅さんを抱きしめて、首を振っている。
幸せそうな二人の姿に、見ているこっちまで幸せな気分になる。