悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
 ぱっとレオンティーナの手を離したソニアは、父と一緒になってアイスクリームの屋台に向かう。
 紙製のカップに入れられたアイスクリームを三つ持って戻ってきた父は、真っ先に母にそれを手渡した。ソニアの手にもひとつある。
 ソニアが持ってきた分は、レオンティーナの手に渡った。そして、最後にもうひとつ。父はソニアに手渡した。

「あのぅ、本当に、よろしいんでしょうか……?」
「よくやっているからね。たまにはご褒美があってもいいだろう」
「ありがとうございます、旦那様! ――うわあ! 冷たい……! 甘い……! おいしいですね、これ!」

 アイスクリームを口に入れたソニアは目を丸くした。
 この様子からすると、アイスクリームを食べるのは初めてかもしれない。

(……ソニアってば、単純ね)

 木製のスプーンを口に運びながら、レオンティーナはソニアの様子を観察する。
 目を丸くしたり、すぐにその目を細くして口内の甘みにうっとりしていたりと、ソニアの表情がころころ変わるのが面白い。

(ううん、私も単純だわ)

< 116 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop