悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
 レオンティーナが懸念していた通り、ケルスティンの症状は、ひと月もたつ頃には、アルニム熱の症状そのものに変化していた。
 一日二日高熱が続き、その後は平熱に戻るということを繰り返し、床を離れられなくなったそうだ。
 同じような症状は以前から知られていたそうだが、皇宮に住まう人の間で発症したのはケルスティンが初めてだった。
 そして、その間もレオンティーナは皇宮の図書館通いをやめなかった。

(――あった!)

 図書館で分厚い書物をあちこちめくり、ニナ草とアルニム博士についての情報を探す。
 ニナ草は幻のハーブとも言われている。だから、皇宮のハーブに関する本を片っ端から調べたが、見つけ出すまで時間がかかってしまった。
 そして、その過程で、アルニム博士が皇宮に提出した報告書も、思いがけず発見することができた。

(……まさか、アルニム博士の報告書が、皇宮の図書館にあるなんて)

 それは、庶民の間で時々見受けられる謎の病に関するものであった。たぶん、皇宮で働く者にとってはさほど重要な報告には思えなかったのだろう。
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