悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
 皇宮でケルスティンが感染するより前に庶民の間ではかなり広まっていた病らしいというのも、アルニム博士の報告書を読んで知った。
 もし、アルニム博士の研究成果が評価されれば、死者の数を減らすことができるだろう。

「ニナ草です。お父様」

 レオンティーナは、前置きすることなく切り出した。

「ニナ草……?」

 そんなものは知らないと、父は首を傾げる。レオンティーナは、父の前に図書館で調べたことを書き記したノートを差し出した。
 アルニム博士が皇宮に提出した報告書のタイトルと、どこの棚に置かれているのかについてもだ。

「もちろん、これが正しいとは思いません。でも、検討の余地はあるのではないでしょうか?」

 ニナ草は、高熱を下げるのに効果を発する。特に、高熱を繰り返す時には効果的だと記されているのを見て、父は眉を跳ね上げた。

「なぜ、これが知られていないんだ……? 皇宮の医師も知らないだろう」
「ニナ草というのは、北部の山岳地域だけで採れるそうです。しかも、今のところ、育てることができた人はいないと書いてあります」

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