悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「気に入ってくれたならよかった。母上とルイーザ以外の女性に贈り物をするのは初めてだから、少し、ドキドキしていたんだ」

 そう言ってヴィルヘルムが顔をほころばせるから、レオンティーナはまた胸がドキリとするのを覚えた。

「いただいた髪飾りに合わせて、ドレスを仕立てますね」
「その日は、大公の次に俺とダンスを踊ってくれると嬉しいな」

 ヴィルヘルムがそう言って、レオンティーナは真っ赤になってしまった。
 

 ◇ ◇ ◇



(……前世とは大違いね)

 次から次へと仕立屋が持ってくる大量の布地やレースやリボンの中から、最適なものを選ぼうとしながら、レオンティーナは前世を思い出した。
 前世では一人だったが、今、レオンティーナの部屋にいるのはレオンティーナだけではない。

「ティーナには、水色が似合う」
「いえ、水色も似合うけどピンクがいいわ」
「お嬢様でしたら、何色をお召しでもお似合いですとも!」

 水色を着せたがる父。ピンクを支持する母。そして、何色でもいいがレオンティーナを美しくよそわせたいソニア。
 レオンティーナの部屋に集まって、皆が自分の意見を通そうと懸命だ。
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