悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「これ!」
なんとなく、母の隣に座っているハイラムに聞いてみたら、ハイラムは見本帳の中のクリーム色を指さした。
艶を帯びた美しい色合いに、レオンティーナは目を細めた。
「そうね……お母様、どうかしら」
「地味ではない? 赤の方がいいのではないかしら」
「赤も好きだけれど、今回はこの色がいいわ。ハイラムが選んでくれた色だもの」
まだ、三歳のハイラムがレオンティーナにはクリーム色が似あうと思って選んだのではないことくらいわかっている。
けれど、ハイラムの選んだ色を身に着けることによって、思い出がひとつ、増えたような気がするのだ。
それよりは、家族皆が集まって、こうして意見を出し合ってくれる方が嬉しい。
「ハイラムは見る目があるね。その色は、ティーナにぴったり合っているよ」
「……それなら、レースはこちらでどうかしら」
「リボン! 奥様! リボンを忘れてはいけません! こちらのリボンなどいかがでしょう?」
母が、見事なボビンレースを取り上げ、慌ててソニアがリボンの束を持ってくる。
(……私が、口を挟む必要はなさそうね)
なんとなく、母の隣に座っているハイラムに聞いてみたら、ハイラムは見本帳の中のクリーム色を指さした。
艶を帯びた美しい色合いに、レオンティーナは目を細めた。
「そうね……お母様、どうかしら」
「地味ではない? 赤の方がいいのではないかしら」
「赤も好きだけれど、今回はこの色がいいわ。ハイラムが選んでくれた色だもの」
まだ、三歳のハイラムがレオンティーナにはクリーム色が似あうと思って選んだのではないことくらいわかっている。
けれど、ハイラムの選んだ色を身に着けることによって、思い出がひとつ、増えたような気がするのだ。
それよりは、家族皆が集まって、こうして意見を出し合ってくれる方が嬉しい。
「ハイラムは見る目があるね。その色は、ティーナにぴったり合っているよ」
「……それなら、レースはこちらでどうかしら」
「リボン! 奥様! リボンを忘れてはいけません! こちらのリボンなどいかがでしょう?」
母が、見事なボビンレースを取り上げ、慌ててソニアがリボンの束を持ってくる。
(……私が、口を挟む必要はなさそうね)