悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
 クリーム色のドレスは、上半身にはレースがたっぷり使われている。スカート部分には、クリーム色の花飾りがたくさんあしらわれていて、美貌を象徴するよりは可愛らしさを前面に押し出した服装だった。
 髪は、サイドの部分だけ後頭部でまとめ、カールにして散らしてある。そこに挿したのは、ヴィルヘルムから贈られた髪飾りだった。
 その他に身に着けたのは、以前、皇帝から功績をたたえられた時に贈られたルビーのアクセサリーだった。
 前世のみじめなデビューとは違う――家族皆が、祝ってくれる。
 じわりじわりと胸の奥から幸福感が押し寄せてくる。

(……変なの。私は、そんなに変わってないのに)

 レオンティーナ自身は、自分が大きく変わったとは思っていない。
 前世においても、今回の生でも。一番大切なのは、自分自身だ。
 けれど、周囲は大きく変わっていて、その結果が今日なのだと思うと不安でありながらも、気分が高揚してくるのを抑えることはできなかった。

「では、行こうか」

 父がレオンティーナの肩に腕を回した。
 幼いハイラムは留守番だ。帰ってくるまで、乳母とソニアに任せることに決めてある。
< 226 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop