悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「そんなことないわ、お父様。お父様にお願いできるのが一番だもの」

 前世でも、デビューの日は父と共に行動していた。
 だが、前世では、父は最低限の義務を果たしたとたん、レオンティーナを放置し、愛人のところに行ってしまった。
 だが、今はそれより気になることがあった。

(……ヴィルヘルム様、どうしたのかしら)

 父とのダンスの次は、ヴィルヘルムと踊ることになっていたのに彼の姿が見えない。しかたなく、同年代の男性が申し込んできたダンスを受け入れる。

(……ん?)

 レオンティーナは首を傾げた。なんで、この人はこんなにも熱っぽい目でレオンティーナのことを見ているのだろう。

「――あの、何か?」
「レオンティーナ嬢。まだ、婚約が決まっていないというのは本当ですか?」
「え、ええ……」

 それで納得した。レオンティーナに求婚し、三大大公家に匹敵する力を希望しているというところだろう。
 レオンティーナは、頭の頭の中に相手の家系図を思い浮かべた。今、ダンスをしているのは公爵家の跡取りだ。
 三大大公家で年頃の娘がいるのは、シャンテール大公家とバルダート大公家だけ。
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