悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
なにせ前世の記憶が戻ったばかりである。
八歳の子供らしくやってみたつもりだけれど、父には何か不自然に感じられただろうか。ひやひやしながら待っている間は、非常に長く感じられた。
「……どこで、そんなことを覚えてきたのかな」
「この領地にだって、図書室くらいはあります! 図書室のご本を読んだのです」
実際、図書室には父の蔵書がたくさんあった。
レオンティーナはそれを読んではいないけれど、書物から知識を得ることができるのだということは知っていた。
「そうか、図書室の本か……」
「でも、難しいのです。お父様なら、優しく教えてくださる方を見つけることもできるでしょう」
父が、本当に家庭教師をつけてくれるのかどうか。それは、ひとつの賭けであった。
だが、政治家として有能であるという父の評判が本当ならば、今のレオンティーナの言葉の真価を知ってくれるのではないかという思いもまた事実であった。
父は、レオンティーナを膝の上に抱えあげた。
「本当に、君は勉強がしたいのかな」
「もちろんですわ、お父様。ティーナはお父様のお役に立ちたいのです」
八歳の子供らしくやってみたつもりだけれど、父には何か不自然に感じられただろうか。ひやひやしながら待っている間は、非常に長く感じられた。
「……どこで、そんなことを覚えてきたのかな」
「この領地にだって、図書室くらいはあります! 図書室のご本を読んだのです」
実際、図書室には父の蔵書がたくさんあった。
レオンティーナはそれを読んではいないけれど、書物から知識を得ることができるのだということは知っていた。
「そうか、図書室の本か……」
「でも、難しいのです。お父様なら、優しく教えてくださる方を見つけることもできるでしょう」
父が、本当に家庭教師をつけてくれるのかどうか。それは、ひとつの賭けであった。
だが、政治家として有能であるという父の評判が本当ならば、今のレオンティーナの言葉の真価を知ってくれるのではないかという思いもまた事実であった。
父は、レオンティーナを膝の上に抱えあげた。
「本当に、君は勉強がしたいのかな」
「もちろんですわ、お父様。ティーナはお父様のお役に立ちたいのです」