悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
 レオンティーナの予想通り、レオンティーナ直々の教授はソニアのやる気に火をつけたようだった。
 「ロッシェがデザインしたピンクに薔薇飾りのついたドレスを持ってくるように」と命じれば、間違いなくそれを持ってくる。
 ドレスと、ハンガーに貼られているメモを見比べている間に、少しずつ読めるようになったようだ。
 二週間もたつ頃には、レオンティーナのために子供向けの簡単な本を朗読できるところまで成長した。
 

 ◇ ◇ ◇

 

 レオンティーナが皇宮から呼び出されたのは、ソニアを雇ってひと月が過ぎようかという頃だった。

「私を皇宮に? どんな御用なのかしら……? お父様、知ってる?」

 父の書斎に呼ばれたレオンティーナは、父の前で首をかしげた。なぜ、レオンティーナを皇宮に呼ぼうとしているのだろう。

「ヴィルヘルム殿下が、ティーナに用があるそうだよ」
「ヴィルヘルム殿下が……?」

 ヴィルヘルムとは、ソニアが暮らしていた養護施設で顔を合わせたのが初対面だ。他の皇族と顔を合わせたこともなかったが、今まで領地で暮らしていたし、まだ正式にデビューしていないからそんなものだと思っていた。
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