となりの一条三兄弟!
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次の日の学校。まるで昨日のことが嘘のように、クラスメイトがいる教室は騒がしかった。
……私の思い過ごしだったのかな。
でもたしかに誰もいないのに机が動いたり、カーテンが揺れていた。
「はい、みんな出席とるから席についてください」
昨日のことが気がかりだったけど、担任が教室に入ってきたので私も自分の席に座った。
出席確認は五十音順。すべてのクラスメイトの名前が呼び終わると、担任は不自然に咳払いをして神妙な顔つきで話はじめた。
「朝から暗い話はしたくないんだが、動物小屋の鍵が何者かによって壊されてしまったようで、飼っていたウサギがいなくなりました」
動物小屋は校舎の裏側にあって、飼育委員が毎日エサや水を取り替えている。
毎日撫でてもらっているウサギたちの毛並みはふわふわで、私も何度も抱っこしたことがある。
「えーウサ子とウサ吉いなくなったの!?」
「誰かに持ち去られたとか?」
「イタズラされてたらどうしよう」
「ってか最近やたらとカラスが多いし、外に脱走したならヤバくない?」
みんなでウサギを可愛がっていたので、それぞれ憶測をたてながら心配そうにしていた。
「今、色々な可能性も含めて調査してるから。もし校舎の近くでウサギを見かけたらすぐに先生に報告してください」
ホームルームが終わったあとも、教室ではみんなウサギのことを話していた。