エリート御曹司が花嫁にご指名です
壮兄とは一昨日から会っていない。お盆期間とはいえ、入院している患者さんがいるので、出勤しているようだ。
いつもより念入りに、というわけでもなく簡単にメイクを済ませ、着替えをして支度が終わる。
長い髪はバレッタでひとつに後ろで留めた。
部屋を出る前に、等身大の鏡に映る自分の姿へ視線を向ける。鏡の中の自分は、出勤する姿とほとんど変わらない。
思わず、髪を留めているバレッタへ手を伸ばすが、その手はなにもせずに下ろした。
「いつもの私を見てもらえばいいわよね」
鏡の中の自分に言い聞かせて、部屋を出た。
「行ってきます」
リビングに顔を出して、ダイニングテーブルで花を活けているお母さんに声をかけた。お母さんは活ける手を止めて顔を上げた。
次の瞬間、お母さんの顔が顰められる。
「汐里ったら、ワンピースはいいとして、髪をひとつに留めるのはやめなさい。仕事に行くみたいよ?」
「暑いからいいの。汗だくで会いたくないし」
そう理由づけると、お母さんは「それもそうね」と納得した様子。
いつもより念入りに、というわけでもなく簡単にメイクを済ませ、着替えをして支度が終わる。
長い髪はバレッタでひとつに後ろで留めた。
部屋を出る前に、等身大の鏡に映る自分の姿へ視線を向ける。鏡の中の自分は、出勤する姿とほとんど変わらない。
思わず、髪を留めているバレッタへ手を伸ばすが、その手はなにもせずに下ろした。
「いつもの私を見てもらえばいいわよね」
鏡の中の自分に言い聞かせて、部屋を出た。
「行ってきます」
リビングに顔を出して、ダイニングテーブルで花を活けているお母さんに声をかけた。お母さんは活ける手を止めて顔を上げた。
次の瞬間、お母さんの顔が顰められる。
「汐里ったら、ワンピースはいいとして、髪をひとつに留めるのはやめなさい。仕事に行くみたいよ?」
「暑いからいいの。汗だくで会いたくないし」
そう理由づけると、お母さんは「それもそうね」と納得した様子。