エリート御曹司が花嫁にご指名です
「桜宮さま、かしこまりました」
「よろしく」
俺は男性スタッフに言葉をかけると、汐里の元へ歩を進めた。
汐里は一枚のなにかが書かれた用紙を見ている。近づくと、パーソナルデータがどうのこうのと話していた。
「今の段階では、こちらは不要――きゃっ!」
俺は汐里の横に立ち、彼女の手から紙を取り上げた。次の瞬間、汐里は見上げて、俺の姿に目を白黒させている。黒ぶち眼鏡も驚いた様子で俺を見つめていた。
「こんなものはもちろん不要だ。お返しします」
唖然となっている汐里を尻目に、俺は紙から手を離した。紙は、はらりと黒ぶち眼鏡の膝の上に落ちた。
「すまないが、彼女に見合い相手は必要ない」
汐里はショックから覚めた様子で、俺を猫のような目で睨みつけた。
「専務、私のお見合いをぶち壊さないでください」
周りにいる客の気を引かないように、彼女の声は小さい。
「あ、あなたは突然、なんなんですか?」
黒ぶち眼鏡も体裁を大事にしているのか、声はそれほど大きくない。
「彼女は俺の花嫁だ」
俺の声はその場に凛と響く。この言葉に、汐里は唖然となっている。
「よろしく」
俺は男性スタッフに言葉をかけると、汐里の元へ歩を進めた。
汐里は一枚のなにかが書かれた用紙を見ている。近づくと、パーソナルデータがどうのこうのと話していた。
「今の段階では、こちらは不要――きゃっ!」
俺は汐里の横に立ち、彼女の手から紙を取り上げた。次の瞬間、汐里は見上げて、俺の姿に目を白黒させている。黒ぶち眼鏡も驚いた様子で俺を見つめていた。
「こんなものはもちろん不要だ。お返しします」
唖然となっている汐里を尻目に、俺は紙から手を離した。紙は、はらりと黒ぶち眼鏡の膝の上に落ちた。
「すまないが、彼女に見合い相手は必要ない」
汐里はショックから覚めた様子で、俺を猫のような目で睨みつけた。
「専務、私のお見合いをぶち壊さないでください」
周りにいる客の気を引かないように、彼女の声は小さい。
「あ、あなたは突然、なんなんですか?」
黒ぶち眼鏡も体裁を大事にしているのか、声はそれほど大きくない。
「彼女は俺の花嫁だ」
俺の声はその場に凛と響く。この言葉に、汐里は唖然となっている。