エリート御曹司が花嫁にご指名です
 男勝りでやんちゃな雰囲気だった華さんは、すっかり母親の顔になっていた。

「ちょっと、いっぱいいっぱいになっちゃったみたいで……。でも、もう大丈夫です。ちゃんと優成さんと話し合います」

 華さんとリサちゃんを見ていたら、優成さんと話す勇気が出てきた。彼はここへやってくるのだから、しっかり話をしなければならない。

 その結果、どう転んでも私は受け入れる。

 いつか私も母親になりたいから、前を見ていく。そう思うことができた。

「よかったわ。お似合いのふたりだもの。ちゃんと話し合ってね。邪魔をしないで見守ると約束するわ」

 持ち前のジョークを口にした華さんに、私はおかしくて声を出して笑った。

 こうして笑うのは久しぶりだった。


 華さんとリサちゃんと過ごしたり、ひとりで庭を散歩したりしてのんびりしていると、夕方になり、華さんの夫ハワード氏が帰宅した。

《シオリ、会えて嬉しいよ》

 少し癖のあるブロンドの髪に、ハリウッドのイケメン俳優のような整った顔立ちのハワードさんは、私を温かく迎えてくれる。

 彼の前では、どんな女性でも見とれてしまうだろう。でも華さんはそうじゃなかったと、馴れ初めを話してくれたときに聞いていた。

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