エリート御曹司が花嫁にご指名です
「判定キットでは陽性だったの。もしかしたら、赤ちゃんがいるかも……」
 優成さんは私の肩に腕を回し、そっと抱きしめてくれた。
「妊娠していたら嬉しいな。日本へ戻ったら病院へ行こう」
「はい。本当に。今だけでも嬉しくてふわふわ浮いた気分です」
「華とハワードが待っている。行こう。知らせたら喜んでくれる。華もソワソワしていたからな」

 私たちはふたりが待っているダイニングルームへ戻った。

 そして、妊娠判定キットは陽性だったと告げると、自分たちのことのように喜んでくれたふたりだった。

 
 妊娠したかもしれない安心感で、私たちふたりに用意してくれた朝食もなんとか食べている。

 私たちが食事するテーブルに、華さんとハワードさんが対面に座りコーヒーを飲みながら笑みを浮かべている。

《兄さんと汐里の赤ちゃんはどっちかしらね。すごくきれいな子が生まれそう》

 テーブルに頬杖をつきながら華さんが言う。

《ハナ、リーに従弟妹が出来て嬉しいが、私たちにも弟か妹がそろそろほしいな。最近、君はリーと寝てばかりだからな》

《ちょ、ちょっとハワード、こんな所でなにを言ってるのよ》

 華さんにしては珍しく、ハワードさんの言葉にあたふたしている。

< 264 / 268 >

この作品をシェア

pagetop