エリート御曹司が花嫁にご指名です
「平気よ」
私はドアのほうへ視線だけ向ける。
ベッドサイドのランプだけの灯りを頼りに、壮兄がベッドに近づいてくる。帰宅してそのまま私のところへ来たようで、麻のベージュのジャケットを着ていた。
ベッドの横前で膝をついた壮兄は、私の額へ手を置いて熱を確かめる。
「少し熱いな」
「撮影で汗をかきたくなかったから、水分が少し足りなかったみたい。食欲もあるし、たっぷり水も飲んだから心配はいらないわ。少し頭痛がするだけなの」
「軽い熱中症だな。今より頭痛がひどくなったり、吐き気がしたらスマホで呼んで」
「ありがとう。おやすみなさい」
まだ二十時にもなっていない宵の口だが、目を閉じると眠りに引き込まれていった。
翌朝、スマホのアラームが鳴る前に起床した私は、身体を起こした途端、めまいに襲われる。
まだ体調は戻っていないか……。
額に手を置いてみたが、それほど熱いわけではない。
仕事も山積みで休むわけにもいかない。私は筋肉痛もある怠さの抜けない身体で、足を床につけた。
出勤の支度を済ませ、壮兄という関門に備えて、大きく深呼吸をした。
私はドアのほうへ視線だけ向ける。
ベッドサイドのランプだけの灯りを頼りに、壮兄がベッドに近づいてくる。帰宅してそのまま私のところへ来たようで、麻のベージュのジャケットを着ていた。
ベッドの横前で膝をついた壮兄は、私の額へ手を置いて熱を確かめる。
「少し熱いな」
「撮影で汗をかきたくなかったから、水分が少し足りなかったみたい。食欲もあるし、たっぷり水も飲んだから心配はいらないわ。少し頭痛がするだけなの」
「軽い熱中症だな。今より頭痛がひどくなったり、吐き気がしたらスマホで呼んで」
「ありがとう。おやすみなさい」
まだ二十時にもなっていない宵の口だが、目を閉じると眠りに引き込まれていった。
翌朝、スマホのアラームが鳴る前に起床した私は、身体を起こした途端、めまいに襲われる。
まだ体調は戻っていないか……。
額に手を置いてみたが、それほど熱いわけではない。
仕事も山積みで休むわけにもいかない。私は筋肉痛もある怠さの抜けない身体で、足を床につけた。
出勤の支度を済ませ、壮兄という関門に備えて、大きく深呼吸をした。