エリート御曹司が花嫁にご指名です
でも、仕事上、完璧にこなせる秘書がいなくなるのが困るからだと、はっきりさせられて胸がツキンと痛みを覚えた。
治まっていた頭痛が、この時間でぶり返してきている。
気力がほぼなくなって、桜宮専務と話し合いができそうにない。
ズキンズキンと頭痛もしてきて、無意識に額へ右手を置いた。
「本当に……お願いします」
話を終わらせたくて、すっくと立ち上がった私は、深々と頭を下げた。顔を上げようとしたそのとき、目の前がグラッと揺れて足に力が入らなくなった。
「汐里!?」
スーッと意識が暗闇の中へ引き込まれていく感覚に抵抗できず、桜宮専務の驚きの声を最後に、わからなくなった。
「そうだ。急に意識を失った。熱がある。ああ。あと五分で着く」
桜宮専務のきびきびした低い声が聞こえてきて、私はハッとして目を開けた。
シートが倒された助手席に乗せられていた。目を開けた先には、運転する桜宮専務の彫刻のような横顔が少しだけ見える。
病院へ連れていかれる最中なのだろう。向かっているのは一条総合病院のはず。
「専務、すみません」
シートの横に手をやって、元に戻そうとした。
治まっていた頭痛が、この時間でぶり返してきている。
気力がほぼなくなって、桜宮専務と話し合いができそうにない。
ズキンズキンと頭痛もしてきて、無意識に額へ右手を置いた。
「本当に……お願いします」
話を終わらせたくて、すっくと立ち上がった私は、深々と頭を下げた。顔を上げようとしたそのとき、目の前がグラッと揺れて足に力が入らなくなった。
「汐里!?」
スーッと意識が暗闇の中へ引き込まれていく感覚に抵抗できず、桜宮専務の驚きの声を最後に、わからなくなった。
「そうだ。急に意識を失った。熱がある。ああ。あと五分で着く」
桜宮専務のきびきびした低い声が聞こえてきて、私はハッとして目を開けた。
シートが倒された助手席に乗せられていた。目を開けた先には、運転する桜宮専務の彫刻のような横顔が少しだけ見える。
病院へ連れていかれる最中なのだろう。向かっているのは一条総合病院のはず。
「専務、すみません」
シートの横に手をやって、元に戻そうとした。