エリート御曹司が花嫁にご指名です
その夜、仕事を終わらせた壮兄が点滴の用意を始める。
ベッドの上で食事を済ませた私は、ずいぶん気分がよくなって、身体も軽くなった気がしていた。
明日は出社できそうだと、腕に針を刺す壮兄に話す。
「それはやめたほうがいい。昨日、ちゃんと診るべきだったよ。そうすれば倒れることもなかったのに」
「そうだけど……仕事が忙しいの」
「さっき、優成さんから電話をもらって、体調が戻っても明日は休むようにと言っていたよ」
壮兄は、点滴の管に落ちる速度を調整する。
「えっ……」
「俺からストップをかけろって。無理しないように、とね。それと、余力があれば、ちゃんと考えるようにって。優成さんの言葉、わかる?」
退職の件だわ。
「う、うん……」
「優成さん、さすがしおりんの性格を熟知しているよ。釘を刺さないと無理をするしね。じゃ、また様子を見に来る」
「うん。壮兄、ありがとう」
横になりながら、部屋を出ていく壮兄の背中を見送る。
桜宮専務は忙しいのに、先手を打たれるとは思ってもみなかった……。
ベッドの上で食事を済ませた私は、ずいぶん気分がよくなって、身体も軽くなった気がしていた。
明日は出社できそうだと、腕に針を刺す壮兄に話す。
「それはやめたほうがいい。昨日、ちゃんと診るべきだったよ。そうすれば倒れることもなかったのに」
「そうだけど……仕事が忙しいの」
「さっき、優成さんから電話をもらって、体調が戻っても明日は休むようにと言っていたよ」
壮兄は、点滴の管に落ちる速度を調整する。
「えっ……」
「俺からストップをかけろって。無理しないように、とね。それと、余力があれば、ちゃんと考えるようにって。優成さんの言葉、わかる?」
退職の件だわ。
「う、うん……」
「優成さん、さすがしおりんの性格を熟知しているよ。釘を刺さないと無理をするしね。じゃ、また様子を見に来る」
「うん。壮兄、ありがとう」
横になりながら、部屋を出ていく壮兄の背中を見送る。
桜宮専務は忙しいのに、先手を打たれるとは思ってもみなかった……。