エリート御曹司が花嫁にご指名です
「ですから、仕事を辞めて、新たな人生を進みたいんです。ここではっきり退職の意を示させていただきます」
桜宮専務は形のいい眉をギュッと寄せる。
そんな顔をしても、私はもう動じませんから。
言いたいことは出しきった。
「簡単に人生の伴侶を決めてしまってもいいのか?」
「別に、簡単に夫を見つけるわけではありません」
「いや。俺には焦る意味がわからない」
苛立ちを隠そうともせず、ネクタイの結び目に指をかけて緩める桜宮専務。不覚にもその仕草に、私は釘づけになってしまった。
「仕事をしていても、結婚相手は見つけられるだろう?」
「そう思っていました。ですが、この年になるまで……」
誰とも付き合ったことがないと言うのはためらわれて、唇をキュッとつぐむ。
「この年になるまで?」
しかし、その先も聞きたいとばかりに、桜宮専務は一歩近づく。
「汐里?」
「男性とお付き合いをしたことがないんです。今後も会社にいては結婚相手を見つけることはできないでしょう。ですから、辞めて真剣に探したいんです」
「朝陽が好きだったんだろう?」
唐突に話が変わり、私はポカンと口を開いたまま、桜宮専務を見つめる。
桜宮専務は形のいい眉をギュッと寄せる。
そんな顔をしても、私はもう動じませんから。
言いたいことは出しきった。
「簡単に人生の伴侶を決めてしまってもいいのか?」
「別に、簡単に夫を見つけるわけではありません」
「いや。俺には焦る意味がわからない」
苛立ちを隠そうともせず、ネクタイの結び目に指をかけて緩める桜宮専務。不覚にもその仕草に、私は釘づけになってしまった。
「仕事をしていても、結婚相手は見つけられるだろう?」
「そう思っていました。ですが、この年になるまで……」
誰とも付き合ったことがないと言うのはためらわれて、唇をキュッとつぐむ。
「この年になるまで?」
しかし、その先も聞きたいとばかりに、桜宮専務は一歩近づく。
「汐里?」
「男性とお付き合いをしたことがないんです。今後も会社にいては結婚相手を見つけることはできないでしょう。ですから、辞めて真剣に探したいんです」
「朝陽が好きだったんだろう?」
唐突に話が変わり、私はポカンと口を開いたまま、桜宮専務を見つめる。