芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



あぁ、やだやだ。

またいろいろ考え込んでる。



「……いま悝世のこと考えてた?」


「な、んで……」


「前から言ってるけど依茉ちゃんってわかりやすいよ。悝世のことになると普段見せない顔になるから」



そんなわかりやすく出てるんだ。

自覚ないから困る。




「……依茉ちゃんにそんな顔させられるのは悝世だけなんだね」


「っ、」



何も言葉が返せなかった直後。



保健室の扉がガラガラッと開く音が少し遠くから聞こえた。



そして数秒後。



「誰かいるのかしら?」



養護教諭の野田先生の綺麗な声が聞こえて、とっさに目の前の身体を押し返して、ベッドから降りた。



「あら、どうしたの?」


薄いカーテンがサッと開けられて、なんとか間一髪、近くにあった椅子に座れた。

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