俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
「うぬぼれているのはどちらだ。見習い従騎士に敗れた上に、負けを認めぬとは情けない。グレン、認めろ。己の弱さがわからぬのなら、俺が相手になってやるぞ。自分の力量を正しく判断できぬ者に、重要な任務は与えられない」

騎士団長は、勝手に騎馬戦をしたことよりも、負けを認めずアリスに暴力をふるったことに怒ったのだろうか。

(私のために、グレンさんを叱ってくれていると思うのも、うぬぼれ……?)

味方してもらえた気分になり、アリスは嬉しくなる。

頼もしい騎士団長の横顔を見つめて、思わず頬を染めたが、すぐに気を引きしめ直す。

立ち上がったグレンが、アリスに向けて頭を下げたのだ。

「俺の負けだ。食ってかかって悪かった」

「わ、わかりました……」

アリスには気の利いたフォローの言葉などかけられず、戸惑いの中で頷くのみ。

(正騎士のプライドをへし折ってまで私に謝ってくれた。この謝罪は重い。なんだか申し訳ない気持ちになる……)

アリスは元よりグレンを責めるつもりはないが、騎士団長は謝らせてもまだ完全に許しはせず、次の指示をする。

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