俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
「ロイ騎士団長、少しだけ待ってくださ……んっ」

「どうした。男なんだろ? もっと抵抗しろ。俺にやられるな」

「そんなこと言われても、力の差が……んんっ」

騎士団長は拒めと命じつつも、アリスに何度もキスをして、ついには長椅子に押し倒した。

胸を押しても、足をバタつかせても、乗り上がる逞しい体はびくともせず、アリスがもがくほどに嬉しそうだ。

「どこまで許す気だ?」

「許していませ……あっ、そこは駄目で……んっ」

キスで拒否の言葉は奪われ、騎士服のボタンを全て外された。

アリスはこのまま純潔を奪われるのではないかと慌てたが、それでもいいと思い始めている自分に気づく。

(好きな人に求められるのって、幸せなことよね……)

そう思うと、体から力が抜けて、抵抗することができなくなった。

口内を侵されるような濃密なキスをされて、息苦しさに目が潤む。

すると、急に騎士団長が身を起こし、アリスから離れて長椅子の横に立った。

前髪を掻き上げ、天井に向けて長い息を吐く。

アリスと視線を合わせぬその横顔は、頬がほんのりと色づいて見える。

(突然、終わった。どうして……?)

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