俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
守るべきものを示され、そのために生きろという騎士の教えに、アリスは胸打たれていた。
これまでどうやって稼ぎ食べていくかを考えはしても、自分が生きる意味を考えたことはなかった。
崇高な道標を与えられ、自分の未来が眩しく輝いているような気持がしている。
(この国を守らなければならないんだから、訓練が厳しいのは当たり前なんだ。なんだか力が湧いてくる……)
「貴重な教えをありがとうございます。僕は頑張ります。早く従騎士になって、この国を守りたい。もう二度と弱音を吐きません」
「よく言った。俺の訓練についていけずに辞める者もいるが、お前は根性があるようだ。期待しているぞ」
そのように褒めてくれた騎士団長は、薬草オイルを塗り終えてガラス瓶をテーブルに置くと、立ち上がった。
腕組みをしてアリスを見下ろすその顔は、なぜかニヤリと口角を上げている。
今まで大事な話を真剣にしてくれていたというのに、なにか楽しい企みでもしているような表情なのはなぜだろう。
「痛みは引いたか?」
「は、はい。だいぶ楽になりました」
「ならば床に下りろ」
これまでどうやって稼ぎ食べていくかを考えはしても、自分が生きる意味を考えたことはなかった。
崇高な道標を与えられ、自分の未来が眩しく輝いているような気持がしている。
(この国を守らなければならないんだから、訓練が厳しいのは当たり前なんだ。なんだか力が湧いてくる……)
「貴重な教えをありがとうございます。僕は頑張ります。早く従騎士になって、この国を守りたい。もう二度と弱音を吐きません」
「よく言った。俺の訓練についていけずに辞める者もいるが、お前は根性があるようだ。期待しているぞ」
そのように褒めてくれた騎士団長は、薬草オイルを塗り終えてガラス瓶をテーブルに置くと、立ち上がった。
腕組みをしてアリスを見下ろすその顔は、なぜかニヤリと口角を上げている。
今まで大事な話を真剣にしてくれていたというのに、なにか楽しい企みでもしているような表情なのはなぜだろう。
「痛みは引いたか?」
「は、はい。だいぶ楽になりました」
「ならば床に下りろ」