如月くんは私をひとりじめしたい

「終わったよ」

「……うん」

「ごめんね、不機嫌にさせちゃって」

「分かってるならその分構って貰うよ」


ソファーに押し倒され、再度キスをした。

今日の如月くんのキスは容赦なく降ってくる雨みたいだった。

むぅ、と声を漏らすとそれを狙っていたかのように無理矢理に舌が入ってきた。

また、これか……!そう思ったときには遅く、あっという間に如月くんの舌が私のを捕えた。

やめて、と目で訴えるも如月くんは妖艶な笑みを浮かべるだけで止めてくれない。

私は思いきって反撃に出ることにした。

それは思い切り如月くんの胸板を押すことだった。

さすがの如月くんも驚いたようで呆気なく私は解放された。


「小春ちゃんやるね。まあ今は驚いただけだし、次はないと思うけど」

「さすがにキスするの禁止!いくらなんでも回数が多いよ」

「そうかな?」

「もういい。私の嫌がることばっかりするなら私帰るもん」


如月くんはいかにも落ち込んだようで肩を落としてしまった。
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