如月くんは私をひとりじめしたい
さすがに言い過ぎたかも。
悲しそうな如月くんを見ていると何だか申し訳ない気持ちになった。
「ご、ごめんね…言い過ぎちゃって…」
「小春ちゃんてばすぐ謝るよね。もうダメだよ。簡単に謝ったら」
如月くんは私の頬をむっとつまんだ。
「ふぃ、たいよぉ」
「痛いの?」
私は目で訴えるように瞬きをした。
如月くんはクスッと笑うと、すぐにその手を離してくれた。
「そろそろイルミネーションの時間だよね」
「あ、そういえばそうかも」
時計は6時を指していた。
色々やっているうちにこんなに時間が経ってたなんて。
今日は特に刺激的な日だったからな。
如月くんのお母さんと如月くんが喧嘩したり。
いつも以上に甘いキスをされたり。いちゃいちゃしたり。
本当に濃い1日だったなあ。
「ほら、行こう」
「うん」
如月くんは手を差し伸べてくれた。
私はその手を握ると2人で家を出ていった。