となりのオオカミくん
夕飯を食べ終えると、一ノ瀬くんは当たり前のようにふたり分の皿を洗う。
「今日もおいしかった」
なんて突然一ノ瀬くんが言うから、慌てて「ありがと。」とだけ言ってみるけど内心はめちゃくちゃ喜んでいる。
やっぱり、入学前から噂になるほどのスーパーイケメンは次元が違うなぁ……。
なんて、思わず見惚れていると、あっという間に皿洗いは終わっていて、一ノ瀬くんはすでに自分の家に帰ろうとしていた。
「……え、一ノ瀬くん、もう帰るの?」
「ん?もう少し居てほしかった?」
「…え!い、いやいやそういう訳では…っ」
私ったら、つい…!
でも一ノ瀬くん、昨日はあんなにしぶとく帰らなかったのに。
………ん?
帰らなかった…?
なんか心にもやっとひっかかる。
「ハハハ、やっぱり綾川さんて面白い。じゃあまた明日」
「…あ、うん!おやすみ」
"__バタン"
昨日の夜のこと、なんだか思い出せそうで思い出せない……。