僕が愛しているのは義弟
* * *
支度を済ませ、家を出る。
そうして。
葵が行ってみたいと言っていた店へ向かい、その店に着く。
「ここか、お前が行ってみたいと言っていた店は」
「うん。
どう? なかなかいいでしょ」
「ああ」
店の外観は良い感じだ。
だけど……。
「……なんか、
やけにカップルが多くないか?」
店の中に入ったら。
あちらこちらにカップルたちが。
「別にいいんじゃない?」
度胸があるな、葵。
全く動じていない。
俺は少し抵抗がある。
男同士でこういう感じの店の中にいるのは。
だけど葵は嬉しそうだ。
葵の嬉しそうな表情を見る。
そうすると俺も嬉しくなる。
だから、よかったと思う。
この店に来て。