恋泥棒の犯行予告

ドアを開けると、そこには大きく目を開けて硬直している日世が。

青色のシャツ、肩のところに白のラインが入っているそれはひどく爽やかで、カーキ色のだぼっとしたパンツからは細い足首が覗いていた。

一瞬でそこまで見る私、たぶん変態だ。


「六花……かわいい服持ってたんだ」

「うるさいなぁ。たまにはいいでしょ。ほら行くよ」


お互い荷物はリュックに入りきったようで、両手が空いている。

夏、暑い。

でも、


「手、つながないの?」

「繋ぐに決まってる」


日世の問いへの答えはイエス一択。

差し出された手を取って、いざ太陽のもとへ。

歩きだして5秒もたたないうちに、手をつないだことを後悔した。
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