如月の空の下、光る君を見つけた。
それから数週間、私はふわふわとした日々を送った。


寝てるのか起きてるのか、生きてるのか死んでるのかも分からなかった。


学校に来てもほとんど陽翔くん...じゃなくて詩央くんはいないし、拒絶されてしまったのだから話しかけることも出来なかった。


相変わらず勉強に身は入らず、やってもやり直しさせられる日々が続いた。


体育の時間には1人コースアウトして柵にぶつかって失神し、保健室でまる1日眠っていた。


みっちゃんは私をそれはそれは厚待遇してくれ、やる気のない私に弁当を作ってきてくれたり、宿題を一緒にやってくれたりした。


みっちゃんありがう。


でも、立ち直れないよ。


大好きな人...いや、大好きな人自体幻なんだ。


テレビの中だけの特別な存在なんだ。


って頭では分かってるんだけど、心がいつまでも修繕されない。


バリンバリンに割れた心がどんなに時間が流れてもくっつき合わない。


あぁ。


死んじゃいたい。


生きる意味、分からない。


あの時と同じだ。


父を失った...あの日。


< 23 / 98 >

この作品をシェア

pagetop