空よりも海よりもキミのことを知りたかった。

「颯翔くん」

「何？」

「ありがとう」

「またありがとう？オレ他になんかした？」

「うん。たくさんたくさんしてくれた。この4、5、6、7...だから4ヶ月間か...。私、颯翔くんと会えてほんとに良かったよ」

「なんか一生の別れみたいだ」


ううん、そんなんじゃない。

それとは違うんだけどね、一旦区切りを付けるんだ。

そうして私はまた自分の人生をリスタートする。

終わらせてまた始める。

その繰り返しが人生を作り上げているのだと私は勝手に思ってる。


「私と出逢ってくれてありがとう。空よりも海よりも青い春をありがとう」

「うん...」

「それと...これからも友達としてよろしくね」

「あぁ...よろしく」


一緒に夕陽を見た時に言えなかった前向きな言葉を今夜は言うことが出来た。

これでもう大丈夫。

私はもう大丈夫だよ。

......。

......。

涙が出そうになり、バレないように首をぐるぐる回す。

花火を見ていたと思ったら急に首回しをするなんて意味不明な不審者でしかないけど、それでもいい。

泣いて颯翔くんに心配をかけるより全然いいよ。