転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
「ヴァルテリ、アイリーン挨拶を。」

国王はヴァルテリとアイリーンに参列者に向けて挨拶をするように告げた。

ふたりは国王が元の場所へ戻ったのを確認し、前へ出た。

「本日はお越しくださり、ありがとうございます。

私は初めて見たときから、何があってもアイリーンを妻にすると決めておりました。

そして一緒に暮らすようになり、アイリーンの頑張りなど様々な面を知ることができました。

勉強を頑張るアイリーン。

試験で高得点を取ったアイリーン。

レース編みが得意でウエディングドレスを作成してしまうアイリーン。

刺繍が苦手なのにきれいなスリジエの花を刺してくれたくれたアイリーン。

今後も私はアイリーンとともに、この国を予期方向に導くことができるよう頑張ります。

そしてもう一つ、今アイリーンのおなかの中には私との子どもがいます。

出産まではまだかかりますが、子どもが生まれても私はアイリーンを生涯愛しぬくことを誓います。」

「私のすべてを認めてくださったヴァルテリ様。

まだまだ未熟ものではありますが、私はヴァルテリ様とともに、この国を周辺諸国よりも素晴らしい、住みやすい国にすることを誓います。

右も左もわからぬ若輩者ではございますが、皆様今後もどうぞよろしくお願いいたします。」

ふたりはあわせてお辞儀をすると再び元の場所へ戻った。
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