転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
「本日、ここに新たな夫婦ができたことの証明をするものは今ここにいるものである。

私はゆくゆく王位を息子に譲り、ここにいるものもそれぞれの子どもに譲るだろう。

そんな日が来ても私はこの国のことを見守っている。」

最後にルーメンティーが挨拶をすると式典は終了した。

この後は舞踏会が開かれるので、アイリーンとヴァルテリの双方が着替えを行い、大広間へと向かう予定になっていた。

「もう正式に認められたからいいよね?
ニーナ、お疲れさま。
頑張ったね。」

隣を歩くヴァルテリがそう声をかけ、アイリーンもそれに応えるように「ヴィックもかっこよかった」と小さな声で告げた。

「ニーナ、着替えが終わったころにまた迎えに来るから。」

そう言い残すとヴァルテリは自分の部屋へ戻っていった。

ヴァルテリの部屋のドアが閉まるのを見守るとアイリーンも自分の部屋へ戻っていった。
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