年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
母との関係を隠すつもりはなかったが、かといって積極的に言いふらしたい内容ではない。
「以前に参加したサロンの会話でヒントを得ていたのが本当に幸運でした。そのおかげで、いざ障りが訪れた時も焦らずに済みました」
けれどゴードン伯爵夫人の質問の意図が好奇や興味本位でない事は瞭然で、気付いた時には私は聞かれた以上の内容をゴードン伯爵夫人に打ち明けていた。
「それはどういうこと?」
「そのサロン主催者の婦人が、愛犬を我が子のように可愛がっていました。婦人が愛犬を抱き上げた時、婦人の手が僅かな血で汚れてしまったんです。気付いた婦人は、清潔な脱脂綿で愛犬の下肢を拭ってやりながら、『犬も人も同じで、大人になると面倒でいやね』とそう言ったんです。その時の私はまだ小さかったんですが、その血が犬の下肢から流れた事、大人になれば人間にも同じ現象が起こる事、その時は脱脂綿で拭う事を見て、覚えていました」
「……そう、そうだったの。どんなにか心細かったでしょうね」
肩を抱くゴードン伯爵夫人の腕に力が篭る。
「以前に参加したサロンの会話でヒントを得ていたのが本当に幸運でした。そのおかげで、いざ障りが訪れた時も焦らずに済みました」
けれどゴードン伯爵夫人の質問の意図が好奇や興味本位でない事は瞭然で、気付いた時には私は聞かれた以上の内容をゴードン伯爵夫人に打ち明けていた。
「それはどういうこと?」
「そのサロン主催者の婦人が、愛犬を我が子のように可愛がっていました。婦人が愛犬を抱き上げた時、婦人の手が僅かな血で汚れてしまったんです。気付いた婦人は、清潔な脱脂綿で愛犬の下肢を拭ってやりながら、『犬も人も同じで、大人になると面倒でいやね』とそう言ったんです。その時の私はまだ小さかったんですが、その血が犬の下肢から流れた事、大人になれば人間にも同じ現象が起こる事、その時は脱脂綿で拭う事を見て、覚えていました」
「……そう、そうだったの。どんなにか心細かったでしょうね」
肩を抱くゴードン伯爵夫人の腕に力が篭る。