年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 リリアの無知を知り、妃教育を請け負った全員が先行きを不安視した。だが妃教育を始めて二週間、今では教師陣全員が、彼女の吸収力に舌を巻いている。
「そうだ。リリアは一を伝えれば、そこから十にまで考えを巡らせる。彼女の潜在能力は、常人離れしている」
 渇いた大地が水を吸うように、リリアは教えられた以上を吸収していく。そうして、身に付けた知識を消化して、更に思考を柔軟に発展させる。
「優秀の定義は、学力だけではない。なにより、学力は後からでも積み重ねられるが、思考力は必ずしもそうではない。リリアはきっと、歴史に名を残すほどの立派な妃となるだろう」
「……リリア嬢はもとより、俺はお前がそんな穏やかな表情を浮かべるなんざ思ってもみなかったぜ」
 リリアの話題から、突然ルーカスは俺の表情に話を飛ばす。
「藪から棒になんだ?」
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