年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 それなのに叔父上は富権力に魅入られて、その責の重さを理解せぬまま、王の座を力で奪う暴挙に及んだ。身内にすら、一国を肩に背負う重責を理解されない……王とはなんと孤独で報われないのだろうと、そう思っていた。
 そしてなにより、日々の逃亡生活は否応なしに俺の心を荒ませた。俺にとっては一国の未来より、自分が明日をどう生き延びるかの方が差し迫っていた。そんな状況下にあって、擁立を拒む事こそしなかったが当事者意識は希薄で、まるで他人事のように一歩引いて眺めていたのだ。
「それがリリア嬢と再会し、お前は180度も変わった。以前とは打って変わり、今では臣下から絶対の信頼を寄せられている。民の生活復興を最優先にした施策を敷き、領主らはもちろんのこと、国民からの圧倒的な支持もある。名実ともに今のお前は名君で、そして、お前を名君たらせるのは、リリア嬢なんだろう。そういう意味では、彼女こそがニルベルグ王国の救国の女神と言えるんだろうな」
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