年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 途中で彼女の腕から花を預かると、政務机の上のラックに立て掛けた。そうしてゆっくりと、彼女を奥の応接ソファまで促した。
 二人掛けの応接ソファの一端に彼女を掛けさせて、その隣に俺も並んで座る。ルーカスは俺達から一歩分の距離をおいたところに立って控えた。
「こちらにも、まだそう多くの情報が入っているわけではない――」
 俺は出来るだけ言葉を選び、ルーカスから知り得た情報を伝えた。
 聞き終えたリリアは、固く唇を引き結んだまま、俯き加減で膝に置いた拳を握り締めていた。
「ルーカス、まずは母君の所在確認を急いでくれ。状況に動きがあれば、逐一俺に報告を上げてくれ」
 俺は俯いたままのリリアから、脇に控えるルーカスに視線を移すと、今後の指示を伝える。
 そうして俺が目線だけで、二人きりにしてくれと訴えれば、ルーカスは直ぐに察し、ヒラリと片手を上げて扉に向かう。
「よし分かった、早速取り掛かろう」
「すまないな」
 扉が閉まると、政務室には俺とリリアの二人きりになった。
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