年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「セラヴィン、親と子というのは別けて考えた方が、物事はすっきりするぜ」
 掛けられた声にハッとして、隣のルーカスを見る。
「親子神話なんてものは幻想だ。血というのは、単に種を繋いでいくための繋がりにすぎん。もちろん血縁を蔑ろにするわけじゃない。親子の絆が正しく結ばれて育ったなら、大事に温めていけばいい。だが、親子という縁に呪縛のように縛られなくていい。あらゆる縁は最初から結ばれているんじゃない、己で結ぶものだ。己の心が求める者を選び、心を繋ぐんだ。それこそが、正しい縁のあり方だ」
 ルーカスの言葉は、俺の意表を突くものだった。
 逃亡生活で暮らしを異にした時期こそあれど、あれだけ立派な両親を持つルーカスが、「親子」をこういった見解で語った事に驚きは隠せなかった。
「驚いたな……。アントニオと夫人、あんなにも立派な両親を持つお前が、そんな考えを持っていようとは」
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