年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
ところがマルグリットは、俺の制止など届かぬ様子で言葉を続ける。
ルーカスは御殿医らの解毒が功を奏し、マルグリットが「正気」だと、そう言った。しかし目の前のマルグリットは、とうに正気とは程遠いところにあると感じた。
「でもね、再婚してすぐの頃、夫が私に向かって若作りも本物の若さには勝てないって言い放った。馬鹿らしいって思った。だけど同時に、どうしようもなく悲しかった。夫の心が私に無い事より、またしてもあれが奪っていく事が許せなかった。なのにあの子、私の気も知らないで『お義父様が体を触ろうとしてくる』だなんて、私に訴えるのよ。怒りに我を忘れるってこの事なのね。あの子を打っていた手が扇子の端で切れて擦り傷になっていた事に後になって気付いた。もうね、さっさと夫のいいようにされてしまえばいいと思ったわ。なのに、あれは小賢しく知恵を絞って夫を遠ざけて、あげく私が整えた結婚話も踏み倒す始末。さらにはニルベルグ王国の若き国王に見初められて王妃ですって? ……そんな事、許せるわけがないじゃない」
ルーカスは御殿医らの解毒が功を奏し、マルグリットが「正気」だと、そう言った。しかし目の前のマルグリットは、とうに正気とは程遠いところにあると感じた。
「でもね、再婚してすぐの頃、夫が私に向かって若作りも本物の若さには勝てないって言い放った。馬鹿らしいって思った。だけど同時に、どうしようもなく悲しかった。夫の心が私に無い事より、またしてもあれが奪っていく事が許せなかった。なのにあの子、私の気も知らないで『お義父様が体を触ろうとしてくる』だなんて、私に訴えるのよ。怒りに我を忘れるってこの事なのね。あの子を打っていた手が扇子の端で切れて擦り傷になっていた事に後になって気付いた。もうね、さっさと夫のいいようにされてしまえばいいと思ったわ。なのに、あれは小賢しく知恵を絞って夫を遠ざけて、あげく私が整えた結婚話も踏み倒す始末。さらにはニルベルグ王国の若き国王に見初められて王妃ですって? ……そんな事、許せるわけがないじゃない」