年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
しかしいざ、見るからに痛そうな傷口を前にすれば、私は及び腰になった。
……ぅううっ、ただでさえ痛そうなのに、水とか掛けちゃったら、もっと痛むに決まってる。だけど、毒矢を受けたままには……。
「俺がやる」
「えっ?」
声と同時、私の手から水袋が奪われた。ポカンとして見上げる私を尻目に、男性は躊躇なく自分の左腕に水を掛けた。
浴びせられた透明な水は、男性の血と混じり、薄い朱色になって男性の指先に伝う。息を呑む私とは対照的に、男性は唇を真一文字に引き結び、呻き声ひとつ漏らさない。
「ガーゼをくれ」
「は、はいっ!」
求められ、慌ててガーゼを差し出せば、男性はガーゼを傷口に押し当てた。そのまま男性は自分の右手で、ガーゼの上から負傷箇所を握った。
「……あ! 私が抑えています!」
血を止める意図で抑えつけている事に気付き、すぐに男性と代わる。男性は気丈に振舞ってはいるものの、その消耗は相当のようで、続きを静かに私の手に委ねた。
「……すまん。少し、休む」
……ぅううっ、ただでさえ痛そうなのに、水とか掛けちゃったら、もっと痛むに決まってる。だけど、毒矢を受けたままには……。
「俺がやる」
「えっ?」
声と同時、私の手から水袋が奪われた。ポカンとして見上げる私を尻目に、男性は躊躇なく自分の左腕に水を掛けた。
浴びせられた透明な水は、男性の血と混じり、薄い朱色になって男性の指先に伝う。息を呑む私とは対照的に、男性は唇を真一文字に引き結び、呻き声ひとつ漏らさない。
「ガーゼをくれ」
「は、はいっ!」
求められ、慌ててガーゼを差し出せば、男性はガーゼを傷口に押し当てた。そのまま男性は自分の右手で、ガーゼの上から負傷箇所を握った。
「……あ! 私が抑えています!」
血を止める意図で抑えつけている事に気付き、すぐに男性と代わる。男性は気丈に振舞ってはいるものの、その消耗は相当のようで、続きを静かに私の手に委ねた。
「……すまん。少し、休む」