年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「似合い、ですか? ……いやいや! 若く美しいリリア様は、主には勿体ないほどです! いやはや、瑞々しくハリのある肌といい、艶やかな髪といい、まったく羨ましい限りで――」
呟きを聞き付けた使者が、私に向かって身を乗り出すようにして、頓珍漢な物言いを続けた。
「……すみませんが、少し休ませていただきますね」
「おやおや! 昨晩はなかなかお休みになれなかったのでしょうか? いや、嫁入りを前に緊張するなという方が難しい話でしたな。私とした事が、気が回りませんで――」
朗々と語る使者が私の視界に割り込んでくるのがどうしようもなく煩わしくて、私はギュッと瞼を閉じると、狸寝入りを決め込んだ。
煩わしい使者の声は、狸寝入りを決め込んでしばらく経ったところで止んだ。
けれど私の肩から力が抜ける事はなかった。刻一刻と近づくマクレガン侯爵との対面に、否が応にも緊張が高まった。温かな陽気に反し、私の指先は血の気が引いて冷え切っていた。
呟きを聞き付けた使者が、私に向かって身を乗り出すようにして、頓珍漢な物言いを続けた。
「……すみませんが、少し休ませていただきますね」
「おやおや! 昨晩はなかなかお休みになれなかったのでしょうか? いや、嫁入りを前に緊張するなという方が難しい話でしたな。私とした事が、気が回りませんで――」
朗々と語る使者が私の視界に割り込んでくるのがどうしようもなく煩わしくて、私はギュッと瞼を閉じると、狸寝入りを決め込んだ。
煩わしい使者の声は、狸寝入りを決め込んでしばらく経ったところで止んだ。
けれど私の肩から力が抜ける事はなかった。刻一刻と近づくマクレガン侯爵との対面に、否が応にも緊張が高まった。温かな陽気に反し、私の指先は血の気が引いて冷え切っていた。