年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 だけど私を見つめるブルーグリーンの輝きは、一年前と寸分も変わらない。一年前のセラヴィンさんと、まるで同じ……。
 目頭がジンと熱を持ち、喉の奥が詰まる。
 これまでは、ボリュームのあるスカートの下になんとか隠していた足の震え。それが今は、ドレス越しにも隠せぬほど、全身が激しく震えていた。
 だけど視線だけは、逸らせずに見つめていた。
 その人がトンッと一歩を踏み出せば、あっという間に二人の距離が詰まる。間近に見るブルーグリーンの双眸に、ヒュッと喉の奥が鳴り、両の眦からブワッと涙があふれ出た。
「……セラヴィンさん」
 口にした私の声は掠れていた。
 目元に手が伸びてきたと思ったら、掠めるような優しいタッチで涙の雫を拾う。だけど柔らかな感触に誘われるように、また新たな涙が滴った。
「俺とした約束を覚えているか?」
 セラヴィンさんの低い問いかけに頷いた。
 ……忘れるわけがなかった。セラヴィンさんの語った一言一句全てを、まるで昨日の事のように鮮明に覚えている。
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