年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「俺の望みはただひとつ。お前を俺の妻にする。そうして俺は、もう二度とお前を離さない」
 なんだかとても、ふわふわした。心も体も、気を抜けばすぐにでも宙に浮きあがってしまいそうな、そんな心地がした。
「……これは、夢? 私は白昼夢を見ているんでしょうか?」
「夢でたまるか。お前の幻影を夢想して過ごすのは、もうお終いだ。俺はもう、夢の中のリリアでは飽き足らない」
 私の呟きに、セラヴィンさんが力強い言葉を返す。
 まるで視線が、彼に縫い留められてしまったかのようだった。そのまま見上げていると、スッと頭上に影が落ち、彼の美貌が迫った。
 あっ?と思った瞬間には、唇にそっと唇が重なって、二人の距離はゼロになる。埋まったのは、セラヴィンさんと私の距離だ。だけど、実際の距離だけでなく、まるで一年分の時間までもが、埋まったかのような錯覚が浮かぶ。
 口付けが解かれても、唇に残る彼の温もりと感触はなかなか消えなかった。
「お前は俺の物だ」
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