年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 ルーカスの答えに苦笑が浮かぶ。忌憚なく俺に物を言うところは、まさに父親のアントニオ譲りで、俺はこの父子のこういったところをとても好ましく感じていた。
 とはいえ、そのアントニオも長年の逃亡生活と、その後の政権の立て直しで無理が祟ったのか、ここのところは体調を崩す事が多くなっていた。
「実は、アントニオには復興大臣の任をおりてもらおうかと思っている。本人には告げていないが、父の代からここまで、アントニオはずっとニルベルグ王国の為に走り抜けてきた。アントニオには言葉では言い尽くせぬほど世話になった。だからこそ、ここいらで引退し、休んでもらおうとずっと考えていたのだ」
「はははっ。親父が聞いたら憤慨するぜ。あの人は、死んだお前の親父さんと竹馬の友で、お前の事も、我が子以上に可愛くて仕方ないんだ。亡き親父さんの意思を継ぎ、お前の為に体張って奔走するのが生き甲斐のようなもんだ。いきなり大臣職を奪われて休みなんて言い渡されてみろ、あっという間に耄碌しちまう」
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