年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 逆上せたようになりながら、私がやっとの事で返せば、頭上でセラヴィンさんが、フッと笑んだ気配がした。
「ゆっくり走らせる」
 セラヴィンさんは宣言通り、ゆっくりと馬を走り出させた。
 はじめての馬上は、想像以上に視界が高い。しかし僅かな恐怖心は、後ろからしっかりと回された腕の感触と温もりが払い去った。
 ルーカスさんが後続の兵士に向かい何事か指示を出せば、兵士は列を成してセラヴィンさんの後ろに続く。
 馬首を西南に定め、一路スコット子爵領を目指した。
「道中ずっとそれでは途中で疲れてしまう。遠慮せず俺に体重を預け、寄り掛かってくれ」
「は、はいっ」
 私が気恥ずかしさと遠慮から、力を抜ききれずにいれば、頭上からセラヴィンさんの声がかかる。
 同時にウエストに回る腕に力が篭り、深く抱き寄せられた。それにより私の背中がトンッとセラヴィンさんの胸に沈む。
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