年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
 セラヴィンさんは、そのまま腕の力を緩めなかった。結局根負けしたのは私で、体から力を抜くと、逞しいセラヴィンさんの胸にトンッと体重を預けた。



「リリア様!」
 スコット子爵邸では、スコット子爵夫人が屋敷玄関に立って、私の到着を待ち構えてくれていた。
「スコット子爵夫人!」
「良かったわ! 本当に良かった!」
 セラヴィンさんの手で馬上から下ろされるや否や、私は駆け寄ってきたスコット子爵夫人の腕に、ギュッと抱き締められていた。
 これまでは、そっと手を取られ、優しく握られるのが精々だった。こんなふうに、熱く抱き締められるというのは初めての事だった。
「私は貴方の苦境に気付いていたのに、なにかやりようがないかと思いながら結局なにも出来ないまま、何年もズルズルときてしまった……。助けてあげる事が出来ず、ごめんなさい。辛い状況の貴方に何もしてあげられず、本当にごめんなさい」
 スコット子爵夫人は私を抱き締めたまま、涙ながらに謝罪を繰り返す。
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