Your Princess
翌朝。
身支度を終えて、食堂へ行く。
「おはようございます」
精一杯の声を出すと。
キッチンから、ひょっこりとシュロさんが出てきた。
「えーと…、お客様ですか?」
私と目が合ったかと思うと。シュロさんはすぐさま目をそらした。
私は「え?」と思わず声を出してしまう。
昨日、挨拶したはずなのに。
完全に誰だおまえは…という目でシュロさんは私を見ていた。
「シュロ。蘭のお嫁さんのカレンよ。さっさと朝食の用意をして」
振り返るとサクラさんがイライラした様子で立っている。
「え、蘭の奴。結婚したのか?」
昨日と同じ反応だ。
シュロさんは驚きながら、キッチンへと戻る。
「カレン、座って」
サクラさんが促すので、私は椅子に座る。
サクラさんは私が座るのを確認すると側に寄ってしゃがみこんだ。
「あのね、シュロは病気みたいなもんなの」
「病気?」
キッチンにいるシュロさんを一瞥した後。
サクラさんは小声で話す。
「シュロはね、記憶障害って言えばいいのかしらね。記憶が一日しかもたないの」
「へ?」
衝撃的な事実に私は言葉を失う。
「だからね。カレンのことを覚えられないの。毎朝、同じこと聴いてくると思うけど。そこは辛抱して接してほしいの」
「…わ」
私のことは覚えていないのに、サクラさんのことは覚えているの?
色々聞きたいことが、後から溢れ出てきたけど。
キッチンからシュロさんがやってきたので黙った。
「ええと。カレンさん。好き嫌いがわからないんで。適当に作りました」
出てきたのは、パンケーキとサラダ。フルーツの盛り合わせだ。
「ありがとうございます」
私はシュロさんに頭を下げた。
身支度を終えて、食堂へ行く。
「おはようございます」
精一杯の声を出すと。
キッチンから、ひょっこりとシュロさんが出てきた。
「えーと…、お客様ですか?」
私と目が合ったかと思うと。シュロさんはすぐさま目をそらした。
私は「え?」と思わず声を出してしまう。
昨日、挨拶したはずなのに。
完全に誰だおまえは…という目でシュロさんは私を見ていた。
「シュロ。蘭のお嫁さんのカレンよ。さっさと朝食の用意をして」
振り返るとサクラさんがイライラした様子で立っている。
「え、蘭の奴。結婚したのか?」
昨日と同じ反応だ。
シュロさんは驚きながら、キッチンへと戻る。
「カレン、座って」
サクラさんが促すので、私は椅子に座る。
サクラさんは私が座るのを確認すると側に寄ってしゃがみこんだ。
「あのね、シュロは病気みたいなもんなの」
「病気?」
キッチンにいるシュロさんを一瞥した後。
サクラさんは小声で話す。
「シュロはね、記憶障害って言えばいいのかしらね。記憶が一日しかもたないの」
「へ?」
衝撃的な事実に私は言葉を失う。
「だからね。カレンのことを覚えられないの。毎朝、同じこと聴いてくると思うけど。そこは辛抱して接してほしいの」
「…わ」
私のことは覚えていないのに、サクラさんのことは覚えているの?
色々聞きたいことが、後から溢れ出てきたけど。
キッチンからシュロさんがやってきたので黙った。
「ええと。カレンさん。好き嫌いがわからないんで。適当に作りました」
出てきたのは、パンケーキとサラダ。フルーツの盛り合わせだ。
「ありがとうございます」
私はシュロさんに頭を下げた。