求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
「実はまだ場所が決まってないんです」
予感は的中し、結衣はかなりの衝撃を受けた。
「どこにも予約入れてないってこと? もう十二月に入ってるのに?」
今日は十二月四日。忘年会は十二月二十五日の金曜日の予定。
菅原は気まずそうに頭を掻く。
「予約は瀬口に任せていたんですよ。まさか何もしてないとは思ってなくて」
「任せていたって……」
彼だって幹事なのだからそれは無責任だ。だけど今それを責めている場合ではない。
クリスマスのそれも金曜日に団体の予約をするには、遅すぎる時期に来てしまっているのだから。
人気の店は絶対に埋まっているだろうし、普段は空いていそうなところだって難しいはず。
予想していたよりずっと酷い状況だ。
「かなりヤバイですよね。どうすればいいんだってパニックだったけど水島さんが一緒にやってくれるって聞いて、少しほっとしていたところなんですよ」
「私の方がパニックだよ」
とはいえ、いつまでもショックを受けている場合じゃない。
「役職者に日程の連絡してるから日時を変える訳にはいかないよね。なんとか会場を探さないと」
「俺、少し調べたんですけど、どこも予約でいっぱいでした。これ確認したところなんですけど」
彼のノートパソコンの画面を見せられる。そこには菅原が確認したであろう店の名前がメモしてあった。