求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「うん。ようやくいろいろ決まったから」

「このお店知らないなー、あとで調べてみよう。でも結衣も災難だよね、いきなり幹事を押し付けられるなんて。あの子本当に調子に乗り過ぎだよね」

まどかは不満そうな顔で、梓の席を睨みつけた。
更に強い口調で続ける。

「忙しい忙しいっていつも言ってるけど、そんなのあんただけじゃないって言いたいわ」

人がいないからか、今日のまどかは普段以上に遠慮がない。

「結衣だってそう思うでしょ?」

「うん。思うときもある」

以前、遥人から彼女の苦労を聞き、同情していたところもあるけれど、それを踏まえても最近の梓は自分勝手に見える。

「結衣が乗って来るなんて珍しい。でもそれ程酷いってことなんだよね、嫌になるわ。今日なんて、とっくに締切が過ぎたセミナーの申し込み頼まれたんだよ。無理だって断ったけどしつこくて最後には逆ギレ。自分が悪いのにね」

「そうなんだ。セミナーは期限厳守だからどうしようもないよね。でもどうして急に申し込もうなんて思ったんだろう」

募集はかなり前から行っているはずだけど。

「理由を聞いても答えなかったけど、多分才賀さんが受講するからだよ」

「え、そうなの?」

一気に憂鬱な気分になった。

< 172 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop