求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~

「まあ菅原君の失恋は確実だよね。可哀そうだけど」

「菅原君?」

「なにきょとんとしてるの。あの人結衣を狙ってたんだよ。でも今朝の才賀さんとの様子を見て諦めたみたいだけどね」

「私を? まさか」

何を言ってるんだと呆れたが、まどかは仕方がないなとでもいうように眉を上げた。

「結衣って仕事では気が利くのに、恋愛になると鈍感だよね」

「そんなこと……ないと言い返せないのが悲しい。経験値低いのまどかも知ってるでしょ? ずっと彼なんていないし」
「まあね。でもここですごい大物が来たからいいじゃない。忘年会楽しみだね」

イベントがあると決めつけたまどかは、おしゃべりをしてストレスが無くなったのか、機嫌良さそうに仕事を再開する。
梓への怒りもすっかり消化したようだ。

結衣も休憩に行くのは止めて、作業の続きをする。

(忘年会か……才賀君、二次会は行くのかな?)

結衣は幹事なので強制参加だから、彼もつきあってくれたら嬉しい。

(一緒に帰れるかも……)

準備段階ではトラブル続きで憂鬱だったけれど、段々と楽しみになって来ていた。


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