求婚蜜夜~エリート御曹司は滾る愛を注ぎたい~
「うん、どうしても来たかったから、最速でやったよ。ミスしてないといいけど」

「大丈夫じゃないか? 結衣は急いでいても手を抜かないし……あ、最初はビールでいいか?」

「うん」

遥人がオーダーすると直ぐにジョッキが運ばれて来た。乾杯したあとは既に盛り上がっている会話に参加する。

結衣は聞き役になる方が多い。大勢で会話をしている時、上手いタイミングで入り込んで発言するのが苦手なのと、久々に会う同期の話を聞くのが楽しいからだ。

一方遥人はいつも会話の中心にいる。声が大きい訳でも強引に話題を持っていっているのでもないのに、自然と彼の聞き心地の良いやや低い声に皆の意識が集中しているし、黙っていても何かと声がかかる。


「遥人って今、横浜のホテル担当してるんだよな。俺、あの近くに引っ越したから、今度寄ってけよ。現場から直帰することも多いだろ?」

発言したのは、営業部に所属する高野だ。遥人は意外そうに片眉を上げた。
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